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今年初めて、この上野村役場による立て看板【おねがい】が立てられていた。
聞くところによると、別にものすごい迷惑な行為が発生したわけではなく、特に秩序を乱す行為があったわけでもない様子である。裁判開始前と変わらず、いつもと同じ状況にもかかわらずである。

なぜ、こんな看板を立てたのか。

裁判開始後の2年ほどはコロナ禍で、遺族による登山自粛や、国土交通省、日航などの関係者しか慰霊の園での式典に出席できなかった。今年は自粛がなくなり、遺族も式典の出席がようやく可能となった。だからこそ、こういう看板を立てたのであろうと推定できる。
つまり、過激な人がJALを非難するかもしれない、マスコミが美谷島氏以外の他の遺族にインタビューをしないように、他の人は過激だと印象を与えなければならない、裁判の不当判決を不満に思う人が登山をする可能性がある、といった「勝手な恐れ」なのだろう。
そして、マスコミへのJALによるアピールである。
墜落現場を含む山をこっそりと購入しているJALや、不都合な事実を知らせたくない人たちの本心は、「おねがい」ではなく、自分たちにとって都合の悪い人の立ち入り禁止の看板にしたいのである。
しかし、世界最大の単独機犠牲者を出した航空会社の横暴を、私たち世間が許してはならず、ずっと注視し、こちらが監視し続けていかなければならないのである。
従ってその看板は、「隠蔽者は立ち入り禁止」にすべきだ。
そして上野村は、独立の精神をもって真実に寄り添い、正しくこの地を守っていくべきである。
私のインタビューを快く受けて下さった故黒澤丈夫元村長は、次のように強く思っているはずだ。
けして、権力側の人間の言いなりになってはならない。
けして、日本航空の言いなりになってはならない。
金で解決し、金をもってくる人間になびいてはならない。

それこそが上野村の村民の誇りであり、そういう人物が村長にならなければならない。それこそが、この地を守る村の責務である。
慰霊の園の展示館において、JALにおもねり、国土交通省の役人の言いなりになって、当時の村民の貴重な証言文集を隠すようなことをしてはならない。

マスコミや関係者は、無料航空券(株主優待券)のバラマキ手法のJALになびいてはならない。
ファーストクラスや、ハワイ路線などの家族優待の誘惑にのってはならない。JALに家族の就職の世話をしてもらったから言えない、などは論外だ。

521人の命と引き換えに、そんなことをしてはいけないのである。
私たちは、いつかかならず真実が明らかになる日まで、決して犯人たちの言いなりになっては、いけないのである。
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